これからゲーミングPCを買おうとしている人の中には、「HDMIとDisplayPort、どっちでつなぐのがいいの?」と迷っている方も多いと思います。
結論から言うと、ゲーミング用途ではDisplayPort(ディスプレイポート)が有利です。
理由はシンプルで、高リフレッシュレート(144Hz以上)や高解像度(4Kなど)に対応しやすく、映像がより滑らかになるからです。
ただし、あなたのモニターやPCの出力端子によっては、HDMIでも全く問題ないケースもあります。
この記事では、「あなたの環境ではどちらがベストなのか」が分かるように、HDMIとDisplayPortの違いを初心者の方にも分かりやすく解説していきます。
そもそもHDMIとDisplayPortって何?ざっくり解説

まずは、「HDMI」と「DisplayPort」がどんなケーブルなのかを簡単におさらいしておきましょう。
どちらも映像と音声をまとめて送るケーブルです。なので、別で音声ケーブルをつなぐ必要はありません。
HDMIは、テレビや家庭用ゲーム機(PS5やSwitchなど)でもよく使われている規格で、家庭向け機器に強い特徴があります。
一方、DisplayPortは主にパソコンやゲーミングモニター向けに設計された規格で、より高性能な映像出力を目的としています。
見た目にも少し違いがあり、DisplayPortは端子にロック機構があるのが特徴です。外れにくく、抜き差しのときに安定しています。
どちらも映像を出すという点では同じですが、「想定されている使い方」が少し異なります。
HDMIとDisplayPortの違いを分かりやすく比較!
では、HDMIとDisplayPortの違いをもう少し具体的に見てみましょう。
以下は、ゲーミングPC初心者が気になるポイントを中心に整理した比較です。
比較項目 | HDMI | DisplayPort |
---|---|---|
主な用途 | テレビ・家庭用ゲーム機向け | パソコン・ゲーミングモニター向け |
最大リフレッシュレート | 4Kで120Hz(HDMI2.1) | 4Kで144Hz以上対応(DP1.4) |
音声出力 | 対応 | 対応 |
ケーブルの価格 | 安い・入手しやすい | やや高め |
機能 | ARC・CECなど家電向け機能あり | G-SYNC・FreeSyncに最適 |
対応機器の多さ | 非常に多い | ゲーミング・PC向け中心 |
このように、HDMIは汎用性が高く、DisplayPortは性能特化型と考えると分かりやすいです。
「数値でどちらが上か」というよりも、「どういう使い方をするか」で選ぶのがポイントです。
ゲーミングPCで使うならDisplayPortが優れている理由

ゲーミングPCを使うなら、DisplayPortを選んでおくのが基本です。
理由は、高リフレッシュレートに対応しやすく、滑らかな映像でプレイできるからです。
たとえば、144Hzや240Hzといったハイリフレッシュレートモニターを使う場合、DisplayPortなら安定して出力できます。
HDMIでも近年は対応してきていますが、バージョンや機器によっては制限がかかることもあります。
また、DisplayPortはG-SYNCやFreeSyncといった可変リフレッシュレート機能に対応しており、
FPSなどの動きの速いゲームでの「画面のカクつき」や「ティアリング(映像のズレ)」を防ぐ効果があります。
さらに、DisplayPortは長時間のプレイでも映像が安定しやすいのもメリット。
プロゲーマーや本格的にPCゲームを楽しみたい人なら、DisplayPortを使うのが間違いない選択です。
HDMIでも十分なケースもある!DisplayPortじゃなくても困らない人
ただし、全員がDisplayPortを使う必要はありません。
HDMIでもまったく問題ない人もたくさんいます。
たとえば次のようなケースでは、HDMIでも十分です。
- 家のテレビにPCをつないでプレイする人
- 60Hz(一般的なモニター)を使っている人
- 動画視聴や映画鑑賞が中心の人
- ゲーミングよりも作業・ネット閲覧がメインの人
最近のHDMI 2.1対応モニターなら、4Kでも120Hz出力が可能なものもあります。
つまり、「自分のモニターや用途に合わせれば、HDMIでも全然OK」なのです。
DisplayPort=正義、HDMI=ダメ、というわけではありません。
HDMIとDisplayPortのバージョンにも注意しよう
購入時によく見落としてしまうのが、「バージョン違い」です。
実は、HDMIやDisplayPortにはバージョンごとに性能差があります。
- HDMI 2.0:最大144Hz(フルHD)まで対応
- HDMI 2.1:4K 120Hzまで対応
- DisplayPort 1.4:4K 144Hz、8K 60Hz対応
- DisplayPort 2.0/2.1:8K 120Hzや複数モニター出力も可能
古いケーブルやモニターを使っていると、「せっかくの高性能GPUを活かせない」こともあります。
「安いHDMIケーブルを買ったら60Hzしか出なかった…」というのはよくある失敗です。
ケーブルを買うときは、バージョン表記を必ずチェックしましょう。
ゲーミングPC初心者におすすめの接続方法と構成例

では、どんな構成ならどちらを選べばいいのか、具体的に見てみましょう。
- フルHD(1920×1080)・60Hzモニター → HDMIでもOK
- WQHD(2560×1440)・144Hzモニター → DisplayPort推奨
- 4K・240Hzモニター → DisplayPort必須
GPU(グラフィックボード)の出力端子も要チェックです。
たとえばRTX 4060 TiやRX 7800 XTなどは、DisplayPort端子を複数備えています。
一方で、一部のノートPCではHDMIしかない場合もあるので、その場合は変換アダプタを利用するのも手です。
ケーブル選びでは、AmazonベーシックやUGREENなどのメーカーがコスパ良くておすすめです。
2,000円前後の高品質ケーブルを選んでおけば、まず失敗はありません。
まとめ:HDMIとDisplayPortどっちがいいかは使い方次第!
ゲーミングPCでは、基本的にDisplayPortが有利です。
高リフレッシュレート・高解像度に対応し、映像が滑らかで安定しています。
しかし、あなたのモニターやプレイスタイルによってはHDMIでも全く問題ありません。
大事なのは、「どっちがいい?」ではなく「自分の環境に合っているか」です。
迷ったら「リフレッシュレートの高いモニターならDisplayPort」、これが基本です。
あなたの理想のゲーム環境をつくる第一歩として、ケーブル選びからこだわってみましょう。